記事一覧
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岩村亮です。 当サイトにアクセスして頂いて、誠にありがとうございます。 このサイトでは、短編小説をアップしております。現在の更新ペースとしては、四分割(時々五分割)した短編小説を、毎週月曜日に上げるような形となっています。なので、月一で一つ... -
[ノンフィクション小説]青空に描いた祈り -チョンミョンソク牧師に重ねた理想像-
*** 『英雄はいる。――誰かの空想の中に』 それが、少年が心の中に導き出している答えだった。 文明が発達し、わざわざ遠く足を運ばずとも世界と繋がることが出来るこの現代、自分の立場を放り出して、危険な地へと赴き、手を差し伸べる人はいない... -
[小説]素顔を晒して④
・素顔を晒して① ・素顔を晒して② ・素顔を晒して③ *** ――目が覚めたら、そこは。 「うっ」 その後に続く、この状況を適切に表現できる言葉を、僕は持ち合わせていなかった。自分の中の語彙力が著しく少なくなっていることに、否が応でも気付かさ... -
[小説]素顔を晒して③
・素顔を晒して① ・素顔を晒して② *** 生きるために逃げたはずなのに、私は真逆の立ち位置に晒されている。 誰も見向きもしないような薄暗い路地裏で、六人の人外の姿をした怪物に囲まれていた。 「な、なんですか?」 答えなんて決まり切って... -
[小説]素顔を晒して②
・素顔を晒して① *** 「着いたよ、キヨミ」「ありがとうございます、デイジーさん」 長く深い樹海を抜けると、私の眼前には大きな壁が聳え立っていた。この世界に来てから三日ほど経ったけれど、人工物を見るのはこれが初めてだった。ファンタジー... -
[小説]素顔を晒して①
*** ――目が覚めたら、そこは不思議な国でした。 ファンタジー要素を伴なう童話によくありがちな、物語の始まり方。 何度も何度も読み触れて来た決まり文句ながら、見知らぬ土地に立った主人公の身に何が起こるのだろうと、早くページを捲りたい... -
[小説紹介]7月の短編小説は
こんにちは。岩村亮です。あっという間に6月も終わりに差し掛かり、7月になりましたね。今年の6月は雨が少なく、基本的に暑かった気がします。まだまだ暑さに慣れていないので、熱中症に気を付けながら生活していきたいです。 さてさて、7月に連載する小説... -
[小説]リカバリー④
・リカバリー① ・リカバリー② ・リカバリー③ *** 降りしきる雨は苦手だけど、お気に入りの晴れやかな色の傘を使えると思ったら、少しだけ雨の日も好きになった。 雨の中すれ違う人は、みな鬱屈そうな表情をしている。濡れることに嫌気を抱き、人... -
[小説]リカバリー③
・リカバリー① ・リカバリー② *** 「聖ちゃん、こっちの掃除終わったよ」「ありがと、お疲れ様」 聖ちゃんが働いているカフェのバイトを紹介してもらい、一緒に仕事をするようになっていた。もちろんバイトという形で社会との接点を持つようになっ... -
[小説]リカバリー②
・リカバリー① *** ふと眠りから覚めて夢か現の間を彷徨う時、私の心は現実に戻ることを拒んでいる。 どんな夢を見ていたのか憶えていないくせに、現実には存在しなくて、でも私の心が確かに見ていた風景に心焦がれてしまっている。もしも夢の中... -
[小説]リカバリー①
いつも満たされない感覚が、私の胸を覆っていた。 たとえば、近くに親しい人がいるのに、世界で一人ぼっちになっているような感覚。 たとえば、声を張り上げて自分を主張しても、誰にも気付かれずに無視されるような感覚。 たとえば、自分の嫌なとこ... -
[小説紹介]6月の短編小説は
こんにちは、岩村亮です。 毎月1作投稿している短編小説ですが、今月をもって3年目に突入しました。いつも関心頂きまして、本当にありがとうございます。ここまで振り返って、24作品も連続して毎月書けていることに、自分でも驚きを隠せません。神様が共... -
[小説]小さな一歩④
・小さな一歩① ・小さな一歩② ・小さな一歩③ *** 今年の新入生による、六対六の紅白戦が始まった。 このミニゲームで成果を上げて、監督の目に留まることが出来れば、一年生ながらにしてレギュラーもしくはベンチ入りすることも可能になる。 だ... -
[小説]小さな一歩③
・小さな一歩① ・小さな一歩② *** あの日から周りの僕を見る目は変わった。 期待の眼差しから、失望の眼差しへ。尊敬の眼差しは、畏怖の眼差しへ。やがて僕に関わる人は少なくなった。 自然、嫌でも目立つこの大きな体を少しでも目立たなくさせ... -
[小説]小さな一歩②
・小さな一歩① *** 「やれば出来る」 中学校に入学する直前、僕が慕っているお祖父ちゃんから激励の言葉を貰った。僕の背が大きいのは、お祖父ちゃん側の遺伝を受け継いでいる。それゆえ、周りの小学生よりも背が高い僕でも、お祖父ちゃんは常に見... -
[小説]小さな一歩①
*** ――どうしてこうなったんだろう。 高校の校庭にある小さな水道に潜み隠れるように、大きな体をぎゅっと縮こまらせながら、僕は一人考えていた。 水道の反対側にいるのは、僕と同じサッカー部に所属するチームメイト数人。 「体だけしか能がな... -
[小説紹介]5月の短編小説は
こんにちは。岩村亮です。GWももう終盤に差し掛かっていますが、どのようなGWでしたか?自分は一人で旅行に行ったり、友達と遊んだりと、充実したGWを過ごせたと思います。その分、また日常が戻ると思うと、ちょっと怖いですけどね!笑 さて、5月の連載小...
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