岩村亮– Author –
東京生まれ 八王子育ち
小説を書くのも読むのも大好きな、アラサー系男子。聖書を学ぶようになったキッカケも、「聖書ってなんかカッコいい」と思ったくらい単純で純粋です。いつまでも少年のような心を持ち続けたいと思っています。
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小説
[小説]誰が為に④
・誰が為に① ・誰が為に② ・誰が為に③ *** いつものベンチに座りながら、僕は万吏先輩が来るのを待っていた。 ここ半年ほどは万吏先輩から執拗に誘われることを悩んでいたというのに、まさか僕から万吏先輩に呼び出すことになるとは思わなかった... -
小説
[小説]誰が為に③
・誰が為に① ・誰が為に② *** 「んー、この時期に外のベンチで座りながら話すって、なんだか新鮮だな」 僕より一つ上の先輩である右代亜子先輩は、いつの間にか僕の隣に座って楽しそうに顔を上げていた。 僕が見ている景色は、真っ青な空を妨げる... -
小説
[小説]誰が為に②
・誰が為に① *** 僕が万吏先輩に出会ったのは、二年生に進級した春の日のことだった。 その日の構内は、入学したばかりの新入生で溢れていた。目的が決まっているのか、未来に希望を見出しているようなキラキラとした瞳を誰もが浮かべているのが... -
小説
[小説]誰が為に①
*** 都内の有名大学に通い始めて、早一年半が経過した。 大学生といえば、自分のしたいように自由に行動することが出来る、というのが魅力の一つにある。遊びに耽る者、恋人とベッタリ時間を過ごす者、真面目に勉強に励む者、四年という限られた... -
小説
[小説]『竜のいない世界』④
・『竜のいない世界』① ・『竜のいない世界』② ・『竜のいない世界』③ *** 空を見上げれば竜、地を見下ろせば竜。 この世界に竜がいることは、火を見るよりも明らかな常識だ。 だから、竜の被害を受けないことを前提とした生活を人々は強いられ... -
小説
[小説]『竜のいない世界』③
・『竜のいない世界』① ・『竜のいない世界』② *** 蛇が私の体内に入って来る直前、時間の流れが止まったかのような錯覚を抱いた。 白い胴体に赤く鋭い目が私を射捉えた時、私の内側まで全てを見透かされているような気分になった。まるで目の前... -
小説
[小説]『竜のいない世界』②
・『竜のいない世界』① *** 竜のいるこの世界に生きる人間には、守るべき暗黙のルールが二つある。 地を歩く竜がいる町に留まることは、出来るだけ避ける。空を舞う竜が見えなくなる夜は、出来るだけ外を歩かない。 だから、私は今まで夜という... -
小説
[小説]『竜のいない世界』①
*** 上を見ても、下を見ても、この世界には竜がいる。 上にいる竜は、大きく長い体躯で優雅に空を舞っている。下にいる竜は、人と同じ形をして、我が物顔で地を歩いている。 空を舞う竜も、地を歩く竜も、人間と同じ生活を送ってくれるなら、誰... -
小説
[小説]真の勝者⑤
・真の勝者① ・真の勝者② ・真の勝者③ ・真の勝者④ *** 世の中というものは、自分以外の人間は敵である。 世の中の真理を垣間見てから、早くも二年もの月日が流れていた。 人のためにただ真面目に生きることを良しとしていたあの頃の俺は、もう... -
小説
[小説]真の勝者④
・真の勝者① ・真の勝者② ・真の勝者③ *** 世の中が全員敵ならば、俺も誰かにとって敵であっていい。 他者を貶めなければ生きることが出来ないなら、心を鬼にしてでも、他者を養分にしていこう。 「仕方ないんだよ、生きるためには」 今の世の... -
小説
[小説]真の勝者③
・真の勝者① ・真の勝者② *** 近ければ近いほど人は無条件に信じるようになっている。 どうしてだろう。近かろうが遠かろうが、人間の本質は結局変わることはなく、ふとしたキッカケで裏切られるというのに。 その時に傷付いて辛くなるのは、不... -
小説
[小説]真の勝者②
・真の勝者① *** 俺には半年前から付き合い始めた彼女がいる。 彼女の名前は、亜美。 亜美と知り合ったキッカケは、ゲームだった。ここ数年で爆発的な人気を誇っているアプリゲーム『ハッピーテリトリー』について誰かと語りたくて、SNSで話... -
小説
[小説]真の勝者①
*** 所詮世の中というものは、自分以外の人間は敵だ。 社会に出ると、その言葉がより一層身に染みて分かる。 「一番可愛いのは自分、だもんな」 公園のベンチでスマホゲームに没頭しながら、俺は思い切り溜め息を吐いた。 とある商社の営業マ... -
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岩村亮です。 当サイトにアクセスして頂いて、誠にありがとうございます。 このサイトでは、短編小説をアップしております。現在の更新ペースとしては、四分割(時々五分割)した短編小説を、毎週月曜日に上げるような形となっています。なので、月一で一つ... -
小説
[ノンフィクション小説]青空に描いた祈り -チョンミョンソク牧師に重ねた理想像-
*** 『英雄はいる。――誰かの空想の中に』 それが、少年が心の中に導き出している答えだった。 文明が発達し、わざわざ遠く足を運ばずとも世界と繋がることが出来るこの現代、自分の立場を放り出して、危険な地へと赴き、手を差し伸べる人はいない...
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